理事長より
医療法人ながえ会 理事長
村尾 文規
生の不思議
毎年繰り返される生の不思議に今年も出逢えた。当院の中庭にある4本のヤマボウシは、今、落葉の時季(とき)を迎えている。人の身勝手な振る舞いで里山をなくし地球を温暖化に導いた。その結果、地球上から姿を消した生きものも、絶滅が危惧される生きものも数限りないと言って過言ではないはずだ。里山では、草花や虫たちが季節を告げてきた。暦がなくても季節を教えてくれていた。今年もヤマボウシは6月、清楚な白い花をつけ、花屑が土に還ったあと、9月には可憐な赤い実をつけた。軽率な振る舞いはブーメランのようにわれわれの身に迫っている。自然はいつまでも沈黙を守っているわけではない。ヤマボウシの花言葉は『友情』である。今、ヤマボウシの梢には来るべき時季(とき)のために律儀にも葉芽や花芽をつけている。まだ、友情を忘れていないようである。花言葉は神のメッセージである。人は、地球上の生きものの一部にすぎない。ヤマボウシの生の循環は、自然の摂理であり、神の摂理でもある。ヤマボウシは、われわれに謙虚に感謝して生きることの大切さを語りかけているのかもしれない。
2020年 秋
事務長より
医療法人ながえ会 事務長
西村 美智子
当法人は、基本理念に「すべての人に等しく、仁愛の精神をもって接し、心の通う医療の実践に努めます。」を掲げています。これは、村尾文規理事長が就任された時に、当法人が目指すところを改めて考え、見直された理念です。“仁愛の精神”とは、情け深い心で人を思いやる心、慈しむ心です。職員一同、何事にもその精神で取り組み、患者様やご家族と心を通わせることにより、より良い医療・介護の実践を目指すということです。
また、その理念の達成のための指針として、「患者様の満足」「職員の満足」「地域の満足」の三つの基本方針を掲げています。患者様の満足を得るためには、職員自身が満足していなければいいケアはできません。ハード面(設備や規則)の充実はもちろんですが、職員自身が、心から充実し、活き活きと働くことが、患者様やご家族の満足につながっていくと信じています。そのためには、職員一人ひとりの医療・介護の知識や技術の習得・向上はもちろんですが、人間力が育つ環境づくりに力を注いでいきたいと思っています。
庄原同仁病院・庄原同仁病院介護医療院で療養生活を送りたい、医療法人ながえ会で働きたい!そう思っていただけるような病院、介護医療院を目指し、日々、スタッフと共に精進していきたいと思います。